
職員
インタビュー

コンサルティング統括事業部
生産・業務改革コンサルティング部
W.N
2年前(2022年)にメーカーから転職されたわけですが、
前職ではどのような仕事をされていましたか。
また、どういったきっかけで
コンサルタントになろうと思われましたか。
器具メーカーで開発に携わっていました。開発チームのリーダーとして、メンバーをマネジメントしつつ、商品企画や生産技術、製造とも協力をしながら仕事を行っていました。
部門の最適ではなく全体最適を目指して前後工程に関わるスタイルでチームを率いているうちに、会社全体を俯瞰して見ること、経営的な視点で見ることに興味が湧いてきました。ただ、メーカー側にいて、サービス提供を受ける立場からのコンサルタントに対するイメージは、あまりいいものではなかったですね。
どのような印象を持たれていたのですか
一言で言うと“怪しい職業”でしたね(笑)。当時の乏しい知識では一般にコンサルタントと称する人たちは「当たるも八卦」的なアドバイザーのように思っていましたし、受講に行っていた外部セミナーに登壇するコンサルタントの説明は机上の理論だけで、現場には馴染みにくい胡散臭さを感じていました。こうした部分は、今ではよい反面教師となっています。私の場合、必ず最初に受講生に目標を掲げてもらう、達成できたかを節目ごとに振り返る、生じた疑問を積極的に発信してもらい、講義に取り入れながら解決する。こうすることで、実務的で具体的な学びを持ち帰ってもらえるようにしています。
初めてコンサルタントとして
お客様のところに出向いたときは如何でしたか
人と接すること、人間関係づくりでは、あまり心配はしていませんでした。前職でも、設計開発の部署だけでなく、企画営業・品質保証・生産技術・工場品管・コールセンターなど立場の違う方々と関わりながら、一つ一つ問題を解決していました。コンサルタントとしてのコミュニケーションという点においては、この経験が役に立ったと思います。
先輩コンサルタントをみてどのように感じていますか
キャリアの違いを最も感じたのは、お客様から質問を投げかけられた時の反応、対応の迅速さです。お客様の不意の質問に対して、上司やベテランの先輩が早く・的確に回答する姿を目の当たりにして、力強さを実感しました。広く深い知識が必要な仕事ですので、自己研鑽を欠かすことはできないなぁ、とあらためて感じました。また、インターネットや書籍以上の知識を持った先輩がたくさん身近にいる環境はとても貴重で、日々アドバイスを受けながら想像以上の刺激をもらえる環境でもあります。個性的という言葉では収まりきらないくらい個性的で(笑)、さまざまな経験や得意分野を持った先輩方がいてとても頼りになります。
Nさんが感じるコンサルタントの魅力とは、なんですか
ひとつの会社組織で、ある領域を専門にやる、あるいは組織内でジェネラルなキャリアを積む、というのは悪いことではありませんが、コンサルタントはさまざまな業種、規模の会社に関われる、しかも経営全体に対して力になれる、ということが魅力だと思います。また、ひとつの会社組織にいるよりも求められる知識の幅が圧倒的に広く、本格的な自己研鑽が求められることも魅力です。コンサルティング先の企業にいるときはもちろん全力で取り組んでいますが、そうでない時間を日々どのように有効活用して研鑽を積むか、その戦略を立てるのもとても楽しいです。
いま、コンサルタントとしてはどのような活動をしていますか
現在は、主に生産性向上や品質レベルアップ、ISOの認証取得支援等です。セミナーではそれに加えてDXや階層別研修など多くの活動をしています。前職ではISOはほとんど関わることはなかったのですが、コンサルタントとして必須の領域だと考え、中産連に入ってから勉強を始めました。実際、中産連はISO教育の実績では日本屈指なので、この恵まれた環境を最大限に享受しています。
カーボンニュートラル(以下:CN)のプロジェクトにも
参画されていますね
中部、ものづくり、自動車産業、という世界的事業の土俵の上にいて、CNは避けては通れません。しかしながら、普段から高いレベルで生産性や品質を求められている企業においては、それに加えてCN活動も、となると、とてもやる人、考える人がいない、という切実な悩みを抱えています。私たちはこうしたケースに対して、一緒にPDCAを回しながら自立していってもらう、という伴走型のアプローチがひとつの答えだと考えています。それを推進する上で鍵となるのが監督者層だと思います。その方々にCNの重要性を理解・ハラ落ちしてもらうとともに、日常管理に馴染ませて組織に浸透させていくことができれば、さまざまな企業においてCNの成果が出てくると感じています。 この内容については、中産連が主催するマネジメント大会にて、私が講演を行っています。(https://www.chusanren.or.jp/consultation/04.html)

中産連がCNに取り組む意味はどこにありますか
中産連として、委託業務等を通して地方自治体の取組に関われていることも大きな意味を持ちますが、やはり会員企業とのつながりが大きいと思います。創立以来、さまざまな取組みで会員企業と繋がってきた実績により、“これからの問題”であるCNの取組みについても頼りにされる存在になり得ます。多様な生産現場に精通している中産連は、生産性や品質等とのバランスを考えながらCNを推進できるノウハウを持つことが最大の特長です。
今後、力を入れていきたいことはありますか
先述の通り、コンサルタントである限り、自己研鑽は永遠に力を入れて継続していきたいです。その他、組織内のコミュニケーションの充実に力を入れていきたいと思っています。基本的にはコンサルタントは社外で仕事をしているので、お互い顔を合わせるタイミングが少なくなりがちです。そのため、“会ったとき、見かけたときに”という感じでゲリラ的に会話やミーティングをすることが多いですが、若い世代が中心となって、量・質ともにより充実したコミュニケーションができるような関係性や仕組みを作ることで、各自がさらに加速度的に力をつけていけるような環境を整え、充実させることができればと思います。
これを読んでいる方に一言
中産連はとても自由な社風の職場だと思います。その分、自律性が求められる、というより自覚させられるところだと思うので、自己責任感の強い人には向いていると思います。会社全体の利益、将来の発展のために、さまざまなことに目を向け、思考を巡らせ、行動を起こすという意味で、大変やり甲斐のある仕事だと思います。
