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収益VM( Visual Management )

ねらい

収益VMとは、企業の改善成果を収益に直結して管理できるように見える化された管理手法です。すなわち、損益計算書上での収益の問題点と各職場で発生している問題点を連鎖させ、収益性改善のために何を管理し、どのような対策を取るべきかをVMボード上で見えるようにし、関連部門と全体最適の観点でコミュニケーションをとりながら、確実に迅速にPDCAのサイクルを回すことです。

多くの企業において、収益改善活動を日常的に実施していますが、その成果がどのように収益に結びついているかを把握できていません。また、損益計算書や製造原価報告書において、収益を圧迫している科目はわかるが、具体的にどの部門のどの内容が足を引っ張っているのかを把握するのに時間がかかり、一苦労する企業が多いと思います。改善成果や悪さの原因が収益と結びついていないため、経営者が収益改善活動に関心を示さなくなり、上手くいかない場合が多いです。一方、改善を進めていく管理・監督者や一般社員も今一歩、真剣みに欠けることが多く、改善意欲が減退してしまうことがあります。

これらの問題点を解決し、経営者、管理・監督者が一丸となってベクトルを合わせながら、収益改善活動を展開していくためには、収益VMの仕組みを確立して、実施することが重要であり、これが収益VMのねらいになります。

特長

(1)現場の問題点(ムダなど)と損益計算書上の課題を“同期”させて、改善活動に取り組むことができます

 

【現場で発生しているムダ・問題点と収益・費用科目のリンク】

(2)収益管理体系図により、改善テーマの効果が定量的に見えるため、優先順位が明確になります

 

【収益管理体系図(例)】

(3)収益VMの導入により、予算精度・達成度を向上させるサイクルを回すことができます

 

【予算精度・達成度を向上させるサイクル 】

(4)従業員全員の、コストや損益に対する意識が高まります

 

【従業員全員のコスト・損益意識向上】

事例

事例企業は、自動車部品の製造を行っている企業です。1年目に5S活動、1年目の後半から各部門でのVM活動を開始しました。5S活動、VM活動が軌道に乗り、新しいマネジメントのやり方が定着してきた3年目に収益VMを開始しました。

収益VMは、下図の手順に沿って、進めていきました。

【収益VMの推進手順】

収益VMボードは、下図のようなボードを設計し、運用しました。主要な科目、経常利益、売上高、限界利益、変動費、固定費などを大きく示した収益管理体系図をVMボード上で見えるようにし、経営者(役員)が週次で各数値を把握し、月次の目標値に達しないおそれがあると判断した場合、起因部門に該当テーマの原因と対策の明確化・VM化および対策の実施と見える進捗管理を指示する形で回していきました。

【収益VMボード】

成果

(1)定量的成果

①新規売上高・新規開拓数

新規売上高は収益VMを開始した直前の年と比較した増加率、新規開拓数はその年の開拓件数です。

②製造労務費・製造経費

製造労務費と製造経費は収益VMを開始した直前の年と比較した低減率です。

③経常利益・限界利益

経常利益と限界利益は収益VMを開始した直前の年と比較した増加率です。

(2)定性的成果

●経営者(役員)は、損益計算書の結果だけでなく、プロセスを見て的確な指示、経営判断が出来るようになりました 

●部長、課長職を中心に収益向上への意識、実行力が高まりました。特に、ムダを金額化し、把握するクセがつきました 

●部課長から課員に、各部署の損益状況の説明が行われるようになって、作業者や担当レベルの収益向上意識も高まりました 

●企業として原価の構成が明確になり、予算管理力が高まりました 

●利益、原価の阻害要因把握のプロセスが明確になり、的確な改善策が迅速に取られるようになりました

お問い合わせ先

  • 東京事業部
  • 〒102-0083 東京都千代田区麹町3丁目2番6号(垣見麹町ビル5F)
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